天使は羽で空を飛ぶが、天女は羽衣や雲で空を飛びます。

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昔々に読んだ本なので、なんの本に書いてあったのかもうすっかり忘れてしまっているのですが、西洋の天の使いである天使は羽で空を飛ぶのに対し、東洋の天使である天女は羽衣や雲で空を飛ぶんだそうです。おお確かに。

これは、つまりそのまま西洋と東洋の思想の違いで、物語の作り方や絵の描かれ方の違いになっているのだ、とのことなんですよ。

西洋は自分の目に見えるものを信じる文化なので、空を飛ぶ能力があるものにはわかりやすい空を飛ぶためのオプションがついてないといけないらしいです。

対して東洋文化は「なんだかよくわからないけどマジカルな力」を信じるので「空を飛べる羽衣です」と偉い人に言われればそれが真実となるわけです。

「事実」と「真理」との対比とでもいいましょうか。

どちらが優れてるか、っていう話ではないっす。

おかげで、西洋の絵はリアルな背景と光と影の表現が発達したし、東洋ではデザイン性のすぐれた誇張単純化表現が発達したってわけで、ぼくらはそのどちらの名作も愛でることのできる幸運な時代を生きてます。

ついでにお互いのいいところをブレンドしたりミックスしたりしながらいろんな表現のイラストが楽しめて楽しいなー、ってなもんです。

そんなこと思いながら「極彩色の羽が尻から生えてても面白いかもなー」なんて思いながら描いたイラストでした。

あ、でも確かオーディンスフィアのグウェンドリンもこのあたりから羽生えてたかも!?…ああ、貧困な想像力ははるか昔に見たものを忘れて「オリジナルだ」と思ってしまうのです、オーディン様お許しください。