映画のようにシーンの浮かぶ小説「四月になれば彼女は」の感想と夫婦円満の呪文

どうもこんにちは。最近「高橋一生に似てる」と色んな方から立て続けに言っていただいたぼくでございます。

10年前くらいは「ヨン様みたい」と職場でマダムにモテたり、学生の頃は「ロンブー淳に似てる」(赤髪の頃)とチャラい疑惑が持ち上がり、高校時代は「ナイナイのやべっちに似てる」と老け顔扱い(やべっちに失礼)されてきたので、この歳になってちょっと風向きが変わってきたかもしれません。ちょっとドキドキしてください。

調子に乗ってゴメンなさい。ファンの方、特にゴメンなさい。ネットでどんな方なのか、画像検索してみてうれしかったんです!ちょっとくらい夢見てもいいじゃないか!

今日は、映画プロデューサーの川村元気さんの書いた「四月になれば彼女は」を読み終えたので感想を書きます。

四月になれば彼女は

四月になれば彼女は

 

 

邦画の映像が脳裏に浮かびます

さすが話題になる映画を次々とつくる方です。恋愛モノの邦画をみているような気分にさせてくれました。ちょっと冒頭部分を書きますよ。

主人公は精神科医のフジさん。物語は、彼のもとに9年前にとある出来事で別れた、フジにとって初めての彼女、ハルから届いた手紙の文面で始まります。

手紙には、ハルが今、ウユニ湖にいて、そこで出会った人や出来事についてと、そして付き合っていた頃の懐かしい思い出についてが淡々と綴られていました。

手紙を読むフジの隣には、付き合って3年になる獣医の彼女、弥生がいました。彼女とは来年結婚を控えています。二人は同棲していて、都内の高級マンションで、インテリア雑誌なんかでバンバン登場する有名な家具に囲まれていて、絵に描いたような理想のカップル像で、「今更そんな昔の彼女から不思議な手紙が届いてもね、ふふ。」って感じの雰囲気が醸されています。

でも、ふたりは実は2年もの間セックスレスでした。

そんな感じで話が始まります。

「絶対何か起きる」って思って読んでたら予想していたことが起きる。

物語はフジ視点で描かれていきます。フジは弥生のことを愛しているのか、いまいち自信がなさげです。「多分愛しているのだろう」と他人事のように思いながら、まるで弥生のことを動物でも観察しているかのように眺めている描写が続きます。一方、ハルからの手紙はその後も続きます。旅先で出会った情景と、学生時代にフジと愛し合っていた頃の思い出。

そんなフジの弥生との生活と、学生時代のハルとの思い出と、ハルからの手紙の文面がローテーションしながら描かれる1通目の手紙から1年間の物語です。

これ絶対何かおこりますよね!

パートナーを罵る新婚を脱した夫婦

読み進めていくうちに、ぼくはよく社会で目にする「嫁批判」について思い出していました。「うちの嫁ときたらまったく!」みたいなやつです。「素敵な奥さんですね」って言ったら「いやいやそんなことないです!」ってやつです。

でもぼく、自分が選んだ人生のパートナーを批判するってのは「自分には審美眼がありませんでした」と公言するにイコールな気がするんですよね。いや、わかるんですよ。それが日本人の美徳だってのは。家に帰ったら愛妻家なのかもしれません。

でも、何か悲しいじゃないですか。

「これから結婚します」って部下に「ラブラブなのは最初だけよ」とか言っちゃう上司って。

「ありがとう」と「君が好きだよ」は言い続けるといいことがある

手前味噌ですが、ぼくはいまだに意識して「ありがとう」と「君が好きだよ」と口にするようにしています。この手の言葉って「今更だから」と言葉にせずにいると、言わなかった分だけその気持ちも心の中からなくなってしまうんじゃないかと思います。

ぶっちゃけると、相手のために言うのではなくて、自分に暗示をかける意味も込めて言ってる節があります。

「ありがとう」って言うたびに「いま自分は相手に感謝してるんだな」と思えるし、「好きだよ」と言うたびに「自分は相手のことが好きなんだな」と思える感じです。

この小説は、予想していた展開が予想通りに起こるので「薄っぺらい」とネットで見ると結構辛口評価が多いです。でも、だからこそ「恋愛に情熱を燃やしていた頃のこと、覚えていますか?」という著者さんの訴えたいことがビシビシとダイレクトに伝わって来るような気がしました。

「お前は自分のパートナーを選んだ時と同じように今も大切にしているか?」と。

「はい、してます」と言えるように、今日も暗示をかけましょう。

「ありがとう」「好きだよ」と呪文を唱えましょう。

 今日のスケッチ

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硬式テニスボールです。短時間では、モコモコ感が出せませんでした…。またリベンジしたい!