先日「村上ラジオ」を聞いているとこんなCMが流れてきました。
子供の頃、父から誕生日に百科事典をプレゼントされた
テレビ番組のキャラクターグッズが欲しいと伝えていたはずなのに
私はショックで「ありがとう」って言えなかった
しかし
物知りな父に「そんなこと知ってるのか」と驚かれたり
シーボルトについて知ったことをきっかけにあまり外で遊ばなかった私が今では森ガールになったりした
いい贈り物は「ありがとう」までに時間がかかるのかもしれない
大日本印刷のCMでした。
耳コピなので、正確ではないです。
正しくお聞きになりたい方はこちらをどうぞ!
ぼくには少しチクリとする話でした。
いいお話だと思うんですよ。
その時欲しいものではなく、娘の将来を見据えて本当に必要なものをプレゼントする。理想の父親エピソードだとは思います。
しかしぼくは思い出してしまうのです。
じーちゃんにプレゼントしてもらった百科事典を処分したことを。
それは平凡社の「世界大百科事典」というものでした。
ぼくの誕生を祝って買ってくれたのだと聞きました。
今ネットで検索してみたのですが、こんなサイトを発見しました。
このサイトによると「世界大百科事典は2007年に20年ぶりに全面改訂された」そうで、2014年に第6刷の全34巻のお値段270000円+税ということだそうです。
時期的に見て、この20年前のバージョンがウチにあったということなのでしょう。
まだ平成になってない頃です。
上記の通りこの百科事典は、1冊ではないのです。
1巻冒頭「あ」から始まり「わをん」が終わるのが30巻を超えるという代物だったのです。
幼い記憶なのですが、1冊ずつ定期的に家に届いていました。
デアゴスティーニ方式だったのかもしれませんし、一冊ずつ買い足していってたのかもしれませんが、今ではもうわかりません。
じーちゃんはぼくが6歳の頃に亡くなったからです。
じーちゃんがいなくなってからも、定期的にウチに世界大百科事典はやってきてました。
「お前が大人になった時に役立つようにじーちゃんが買ったのよ」とばーちゃんに言われました。
しかし、百科事典の内容が理解できるようになり、かつ百科事典ほどの情報量が必要になる頃、世の中は大きく変化していたのです。
ぼくが大人になった頃、世界には電子辞書もインターネットもあったのです。
大学のレポートの時にこの百科事典を何度か開いた記憶はあります。
しかし、全国の専門家たちがネットの掲示板で語り合ってて、そこに質問を投げるくらいの知恵は持ってしまってたのです。
また、じーちゃんも孫が美大に行くとは思わなかったのでしょう。
美大はそもそも「レポート」より「作品制作」の方が圧倒的に多かったのです。
結局ほとんど使いませんでした。
それでもぼくは「じーちゃんが遺してくれたものだから」と所持し続けました。
出番はありませんでした。
時代はすでにゼロ年代。
世界大百科事典に記されてるのは昭和の世界。
使いどころが…なかった。
結婚、マイホーム、こんまり
家を建てた時、実家のぼくのものをすべて持って行きました。
当然、世界大百科事典も持っていきました。
将来の子ども部屋に本棚を組み立て、納めました。
それから少し経って…出会ってしまったのです。
こんまりさんの本に!
- 作者: 近藤麻理恵
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2010/12/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ベストセラーですのでご存知の方も多いことと思いますが、この本では「触ってときめかないものは処分しましょう」と謳われているのです。
そして、審判の時は訪れたのでした…。
ときめかない…!
1巻も…
10巻も…!
25巻も…!!
ぼくはブックオフに持って行くことにしました。
実はこの百科事典、一冊がF4のスケッチブックくらいのサイズで、厚みは4センチくらいありました。
全巻収めるのに、段ボール3箱必要でした。
こうしてぼくは、世界百科事典と別れたのでした。
物心つかない子どもへのプレゼント
このことで、ぼくは1つの教訓を得ました。
「子どもへのプレゼントは、本人が欲しいものをやろう。まだ小さい頃は、将来ぼくが使えるものにしよう。」
というわけで、ぼくは子ども達には物心着くまで、ネフやBRIOの積み木をプレゼントしたりしました。
正直、マックのハッピーセットの方が子どもは食いつきます。
でも、ぼくがインテリアに欲しかったので、こっちです。
子どもが遊ばなくなったら、ぼくが部屋に飾って遊ぶのです。
この「セラ」は特にお気に入りで、また機会があればお話しさせていただきます!