新鮮な気持ちで見る

絵を描くときにぼくなりに意識してることがあって、何かを見て描く時は、初めてそれ見たような気持ちで見て描こうといつも思ってます。

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知ってるつもりで描くと、思いこみになっちゃって、目の前にあるモチーフじゃなくて記憶の中にある情報で描いちゃう感じです。

そこには発見も感動もないっていうか「いくつかのスキルを使って上手に仕上げましたね。」ってだけの絵になって、自分でそんな絵をつくっちゃったときは「やっちまったなおいー!」とか思いながらちょっと大きめの筆で画面をいちど壊したりします。(それはそれで楽しい)

この「いつも初めて見たような気持ちで見る」ってのは、絵を描かなくても大事なスキルですよね。

何かの情報が飛び込んできたときに「これは◯◯系の話だな」とすぐ紐付けするのではなく、いったいこれは、どういう話だ?と思えるというか。

絵を描いててよかったなーって思うことの1つです。

ラベル、タグづけ、ファイリング…と、綺麗に仕分けするのが昨今のトレンドですが、整理整頓は日々のルーティンだけにとどめておいて、それとは別の、混沌としたごった煮の領域も持っておいて、そちらには常に新しい刺激を放りこんでミキサーにかけて、出来上がったものを楽しむような、そんな生き方ができたらいいな〜って思います。

整理整頓と混沌が同居する、みたいな。

デフラグしなくても不調にならず、むしろ断片化されたデータから面白いものを生み出せるのは、まだまだ当分AIにはできなくて、人間様の特権のようにも思えるので大事にしたいなーなんて思うんです。

…と、偉そうなことを語っていますが、こうやってたまに言葉にしていないと無意識に「世の中を見てるフリ」をして色眼鏡越しに見ててしまいそうで、ぼくもまだまだ未熟者だなぁと思う日々です。