先日の日曜美術館でやってたフランシス・ベーコンの特集がめっちゃ面白かったのです。
恥ずかしながら不勉強でベーコンといえば「ベラスケスによるインノケンティウス10世の肖像画後の習作」という怖い絵くらいしか知識がありませんでした。
今、渋谷区立松濤美術館で特別展をやっていて、この内容っていうのがすごいんですよ。
「ドローイングは描かない」「デビュー前の作品は破棄した」と公言していたベーコンさんでしたが、元恋人だった友人のバリー・ジュールさんって方が、死の直前に膨大な量のドローイングとデビュー前の作品をベーコンから預かったと発表したんだそうです。
これに対してベーコンの著作権管理団体は「あれはベーコンの作品ではない」という公式見解をだし、それに対してバリーさんも自分がベーコンから作品を託された証言を集めて対抗たりしてるんだそうです。
そして美術館は、真偽不明であることをどう感じるか見てほしいと特別展を開催したのだそうです。
めっちゃ面白そうじゃないですか?
ところが、例のアレのせいで現在休館中なんですよね。
美術館のサイトを見ると、去年一度延期になった形跡がありました。
延期の上のやっとの開催で休館…。
こんないわく有りな特別展の準備をするなんて、相当なご苦労があったろうに、そんなこと考えるになんだかこっちもつまらない気分になります。
ぼくも去年の2月から県外の美術館に全く行けてないです。
ほんとつまらない。
貴重な人類の至宝を劣化させることなく展示することのできる空調設備を備えた美術館を休館にしちゃうこの同調圧力、なんとかならないですかねー?
どんなに優れた空調にも勝ってしまう日本のこの「空気」…恐るべし。
偏見かもしれませんが、全てがオリンピックのためみたいに見えちゃいます。
スポーツのために文化が犠牲になる感じ、なんとなく、学生時代の運動部と文化部の関係を思い出します。
そんなこと言って感染が拡大したらどうする気だ!?って怒られそうですね。
ぼくは幸いなことに明らかなマウントを取られたことはないのですが、なんとなく部活の花形は運動部って雰囲気ありますよね。
絵だって描き続けるには体力いるのになぁ。
描き続けるといえば、佐藤直樹さんっていうグラフィックデザイナーの「そこで生えている」って作品が面白いです。
ベニヤ板に墨で増殖するように続きを描き続けてらっしゃる作品群なのですが「これならいつまでも描いていられる」って思われて始めたものらしいんですよ。
ちょっと前の個展のアーカイブがあったので貼ります。
この、完結させることを始めから放棄したような描き方、なんだかとってもいいなと思うんです。
なんていうんでしょう。
作品を作るために描いてるっていうより、自分が生きるために描いてるような。
描いて生きることができるなら作品は仕上がらなくてもいいよな。
ブログも、ブログだから読んでくださる方の視点は気にしつつも、自分のために書いてるような内容のブログがなんか好きだな〜って思います。
ぼくも自分が楽しむためにブログでたまに漫画描いてます。
これまでたまにブログで描いてた「グランピレパ物語」をリニューアルして「グランピレパ王国物語」としてまた1話から書いてみようと思います。
今までのを知らなくても楽しめるように描こうと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。
そして、ぼくのことなんでおそらく不定位ですが、おおらかな気分でよろしくお願いします。
お絵描きしたら元気になってきました!