タイパという呪縛

こちらの記事を読んで「タイパ」という言葉を知りました。

gendai.ismedia.jp

同世代の皆さん、タイパっていうのは「タイムパフォーマンス」のことらしいですよ!

どうもコスパから派生した言葉らしく、今の若者は、何かに対して、かけた時間分の成果や報酬を得られなかった時に、タイパが悪かったと後悔するらしく、タイパの悪いことを避けるのだそうです。

なので、映画をはじめとした映像作品は倍速で見て、追いきれなかったところはWikipediaで捕捉したり、小説はネタバレサイトであらすじを確認してから読むかどうかを決めたりするのだそうです。

そのことに対して、眉間に皺を寄せたり憐れんだりするのも筋違いで、今の若者はぼくらの頃に比べて圧倒的にコンテンツが多いし、SNSでいろんな「仲間」と繋がってるので空気を乱すわけにいかないし、ぼくらが卒業した後に学校に組み込まれた「キャリア教育」で「効率よく」自分に向いている仕事を見つける訓練をするため、効率重視が骨身に染みてるのだそうです。

なるほど、と思いながら読んでたんですが、改めて考えたらぼくにも当てはまりそうなところがあってドキッとしたんです。

ぼくは、朝起きたらすぐその日の予定をなんとなく決めてしまうのが癖です。

そして、自分が立てた予定通りにタスクをこなせていくことが無上の喜びなところがあります。

逆に、自分が予定したタスクが思い通りにこなせなかった時に、ものすごい疲れを感じるんですね。

ギッチギチの目まぐるしいスケジュールを組んでても、キチっと自分の思った通りに回せた日に感じる体の怠さはは達成感です。

なので、1週間で1番しんどいなって感じるのは、日曜日なんです。

お子さんがいらっしゃる方は共感してくださることと思いますが、子どもと過ごす休日ってのは「まあ、せめてこれくらいは今日できるだろ」と甘めにタスクを見積もってても、さっぱりできないことなんてザラですよね。

専業主婦の皆さんに「こちとら週7でそれじゃい!」って言われたらぐうの音も出ずにごめんなさいなんですが…。

対して、1番達成感を感じるのは土曜日です。

ぼくは平日早く帰るために土曜日に休日出勤して仕事の貯金を作るんですが、土曜日は休日ゆえに同僚や上司に声をかけられることもありませんし、何より電話がかかってきません。

さらに、Twitterでも仲良くしてくださってる方はお気づきのことと思いますが、平日はぼく労働生産性を高めるために日中一切SNSやらないんですよね。

でも、土曜日は「休日出勤だし!勤務時間じゃないし!」ってノマド気取りでたまにSNS眺めたりしながら仕事してます。

つまり一週間で1番自分の思い通りに過ごせて達成感を感じる日なのです。

この、土曜日に1番達成感を得て日曜日に1番疲れを感じてるのって、ぼくがタイパを意識してるせいってことだなー

って思ったんです。

自分の立てたスケジュール通りにタスクがこなせるのって究極にタイパ良いですよね。

先ほど紹介してた記事は「置かれた環境からわからんでもないし同情もするが、仕事はタイパを求めれば良いけど、趣味はそうじゃないんじゃないか?」という趣旨なんだろうなと、ぼくは感じました。

何かの作品を読んでみたけど、見てみたけど、遊んでみたけど面白くなかった!って、それはそれで豊かな時間ですよね。

ファミコンのクソゲーをみんなでゲラゲラ笑いながら遊んでた時間って、今思えばかけがえのない時間ですよね。

そういうハズレも経験しながら、自分にとって本当に良いもの、好きなものが醸成されてくのが趣味の楽しいところなはずなのに、ぼくにとって、日曜日にやってることは、趣味じゃなくてタスクなんだなー、と、ちょっと反省してしまいました。

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でもね、やっぱ早朝に一人で好きなことしてる時間が、好きなんだなぁ…。