人間らしい生活

毎日が忙し過ぎて生活がままならなくなったとき人がボソリと漏らす「人間らしい暮らしがしたい」というフレーズですが、ここでいう「人間らしい」とはどの基準なんだろう?…なんてことをふと考えました。

労働が1日8時間なら人間らしいのか?

でも、仕事を「1日8時間」と決めたのは100年くらい前なので、人類の歴史でいえば極々最近のことです。

以前読んだ「サピエンス全史」には、人類が1番長い間とってた生活スタイルは各地を転々としながらその地その地で取れる木の実やなんかを食べてた時期だと書いてありました。

人類の歴史の中で「期間の長さ」で考えると、最も「人間らしい」と言えるのかもしれません。

ちなみに、そうやって各地を転々としながらいろんなものを食べてたおかげで栄養のバランスが勝手に取れてて、当時の人類は病気や怪我を患わなければ80歳くらいまで生きてたらしいとサピエンス全史に書かれていたのは興味深かったです。

農耕を覚えてみんなで小麦ばっかり食べるようになったことで、逆に栄養のバランスが偏り「人間50年」になったのだそうです。

また、小麦を育てるために畑が必要で、そのせいで人間は土地に縛られるようになり、土地の奪い合いで戦争が起きるようになったそうなので、そういった意味では農業も「人間らしい」行動とは言えないかもしれません。

とはいったものの、一箇所に定住することなく転々としながらその場所にあるものを食べると言うのは、すごく原始的な生活で他の動物との差がないような気がして、今度はそういった意味「人間らしい」とは言えないようにも思えます。

むしろ、思考を巡らせ文化を作り、それに縛られながら悩んだり苦しんだり、自ら寿命を縮めたり、たまに争って命の奪い合いをしたりする姿こそ他の動物にはない行いで、時代ごとに新しい技術や思想を取り入れながらそのせいで悩んだり苦しんだりする姿こそ「人間らしい」と言えてしまうかもしれません。

そーいえば酒やタバコでわざわざ健康を害するというのも、他の動物にはなさそうな行動ですよね。

土日祝日がスポ少で潰れて、足の踏み場のなくなったリビングで途方に暮れてるぼくの姿も「今の人間らしい」生活という理屈になってしまうのかもしれません。

なるほど、ぼくも今、人間をしているということなのか。

なんかちょっと哲学っぽいですよね。

でもこうやって、特に結論を出すでもなく、いろんなことをあれこれこねくり回して考えていることも人間らしい行いなのかもしれません。

そんなことをぼんやりと考えながら今週も日曜日が終わっていきます。

明日は月曜日、頑張るぞ!

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