【読書感想】『レジェンドアニメ!』仕事頑張ろうって思う

今日は辻村深月さん著の小説『レジェンドアニメ!』の感想を書きます。

ネタバレはしないようにします。

レジェンドアニメ!

レジェンドアニメ!

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この話は、辻村さんの『ハケンアニメ!』と言う小説の、スピンオフというかなんというか、ハケンアニメ!の中で登場した脇役さんたちや、その周辺にいた人たちが主役となって、ハケンアニメ!の主人公たちが脇役として登場するオムニバスの物語でした。

タイトルに「アニメ!」って書いてあるとおりアニメ業界が舞台のお話なので、日頃からアニメを楽しんでいる人はそれだけで楽しいお話なのですが、なんというか、このシリーズの真髄は「あなたは仕事に誇りを持ってますか?」と問いかけてくるところだなーって思いました。

登場人物はみんな、仕事や生活で大きかったり小さかったりする悩みや困りごとに直面します。

でも、ちょっと勇気ややる気を出して頑張って、そしたら困難を克服できたり、克服できなくても光明を見出せたりして、そこには誰かが頑張って作った名作アニメがありましたって話が続いて、「あぁ俺も、業界は違うけど自分の仕事頑張ろう!」って殊勝にも思ったりしました。

ぼくはよくブログで書いてる通り、仕事が楽しいです。

でも、楽しくなる前にしんどい時期もありました。

最近は、年功序列や終身雇用も死語になってきましたよね。

会社の寿命も短くなってきていて、キャリアアップのために会社を転々とするのも悪くない、みたいな言われ方もします。

ぼくも、いいことだと思っています。

「長く勤め上げることはいいことだ」というのも古い価値観だしぼくも唯一無二の正義だとも思いませんし。

とか思う一方で、ぼくは同じ仕事を続けてもうすぐ20年で、だからこそ楽しく感じられるようになっています。

レジェンドアニメ!はどちらかというと、ぼくみたいな「しんどかったけど齧り付いててよかった」的な物語だと思います。

って、ここまで書いて思ったのは「いろんな働き方があるからこそ、いろんなお仕事ドラマも登場して、それぞれに刺さる人がいて、だからコンテンツも日々大量に生まれてるんですね?」ってことですね。

『ハケンアニメ!』は映画にもなってるみたいですね。

大勢の人に好かれる作品より、一部の人の心に深く突き刺さる作品が、現代の名作ってことなんだなーって思いました。