帯に「不動産ミステリー」って書いてありましが、これはもはや「不動産ホラー」なんじゃないかと思ってしまいました。
あまりに怖過ぎて、早く真相が知りたくてものすごい勢いで読み切ってしまいました。
ジャンルとしては「小説」でいいのでしょうか?主人公である「私」の職業がウェブライターで、文体もウェブの記事みたいなんで、実話なんじゃないかと錯覚してしまうので余計に怖いんですよ。
あれです。
映画の「リング」で呪いのビデオを再生すると、自分が見ているように見せる、あの手法ですね。ほんと怖い。
あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつけください。
主人公の「私」のもとに、友人からとある依頼がくるんです。
マイホームを探していて、いい物件を見つけたのだけど、間取りで気になるところがあるので見てほしい、というものなんです。
その物件の間取りには、四方を壁に囲まれた、変な空間があるんです。
主人公は、知り合いのオカルト好きの建築士にプロの視点からその家の間取りを見てもらうことにします。
彼は「何の根拠もないオカルト好きの妄想だと思って聴いてほしいのだけど…」と前置きした後で「この家の間取りは誰にも気づかれずに人を殺して死体を処理するための構造かもしれない」という、衝撃的な意見をもらいます。
とりあえず、このことを友人に報告しようと連絡をとったところ「例の物件の近くの山林で遺体が発見されてニュースになってる。気味が悪いからあの家はあきらめた。」と言われます。
発見された遺体と、この変な家を結びつける根拠は何もないものの、妙に気になって仕方ない主人公は、この家に関する記事をネットに公開します。
それから数日後、主人公は「あの家について知っている」という人物から連絡を貰うんです。
込み入った話なので直接会って話したい。と言われた主人公は、この変な家にまつわる恐ろしい真実に、一歩ずつ近づいていくことになるんです。
どうですか?
なんか、ゾワゾワしてきません??
もーなんか、ここまで読んだら後が気になって、一気に読んでしまいました。
それにしても、初めにも書きましたが、この本、まるでネットのルポを読み続けてるような、不思議な構成なんですよね。
途中途中に間取りの画像も差し込まれたりとか。
ああ、小説ってこういう形式も全然ありだなーって、なんかそういう楽しみ方もさせてもらえました。
こちらで読めるので、気になった方は夜読んでみてください。
寝られなくなります。