読書
またしてもむちゃくちゃ刺さる小説を読みました。 桜庭一樹さん著の小説『彼女が言わなかったすべてのこと』です。 以下、ネタバレにならないよう感想を書きます。 彼女が言わなかったすべてのこと 作者:桜庭 一樹 河出書房新社 Amazon 主人公の「小林波間」…
今日は村上春樹さん著の小説『街とその不確かな壁』を読んだ感想を書きます。 長くて複雑なお話なのに「めっちゃスルスル読めてしまった!」っていう不思議な体験をしてしまいました。これはとても楽しい体験でした。 街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮…
恩田陸さん著の小説『鈍色幻視行』を読みました。 以下、核心には触れませんがあらすじ紹介程度のネタバレがあります。 鈍色幻視行 (集英社文芸単行本) 作者:恩田陸 集英社 Amazon 主人公というか、ストーリーテラーになるのは蕗谷梢さんという40代の小説家…
今日は寺地はるなさん著の小説『ほたるいしマジカルランド』の感想を書きます。 ほたるいしマジカルランド 作者:寺地 はるな ポプラ社 Amazon 以下、あらすじを紹介する程度のネタバレがあります。 この物語は、大阪の北部のベッドタウンに位置する遊園地が…
今日は西武豊さん著の小説『そして、よみがえる世界』を読んだ感想を書きます。 あらすじを紹介する程度のネタバレがありますのでお気をつけください。 そして、よみがえる世界。 作者:西式 豊 早川書房 Amazon 主人公の「牧野」さんは、前途洋々な脳外科医…
東京に出張や遊びに行くと、高確率で親切な見知らぬ人に声をかけられます。 そのたびぼくは、子どもの頃は都会は怖いところだと思ってたけど自分の地元よりよほど暖かいなぁ、とか思ってしまいます。 人が多いから、いい人にエンカウントする率も高いのかも…
『罪の声』で度肝を抜かれて、以後新作が出るたびに読んでいる塩田武士さんの『朱色の化身』を読み終えたので、今日は感想を書きます。 今作も凄かったです。 朱色の化身 作者:塩田武士 講談社 Amazon 以下あらすじ紹介程度、内容に触れますのでお気をつけく…
今日は道尾秀介さん著の小説『N』を読んだ感想を書きます。 N (集英社文芸単行本) 作者:道尾秀介 集英社 Amazon 本の構造が面白い小説で、以下ネタバレなしで書きます。 繰り返しますが、本の構造がめっちゃ面白いです。 全六章の短編ミステリなのですが「…
以前ゆきにー (id:yuki_2021)さんが紹介されてたこちらの本を読見ました。 「静かな人」の戦略書: 騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法 作者:ジル・チャン ダイヤモンド社 Amazon ここで書かれる「静かな人」とは、いわゆる「コミュ障」とい…
最近ブログであんまり読書感想記事を書いてないんですが、実は読書は続けています。 今日はあまりに気持ち悪すぎて一気読みしてしまった道尾秀介さん著の小説『いけない』の感想を書きます。 あらすじを紹介する程度のネタバレがあります。 いけない (文春文…
今日は辻村深月さん著の小説『レジェンドアニメ!』の感想を書きます。 ネタバレはしないようにします。 レジェンドアニメ! 作者:辻村深月 マガジンハウス Amazon この話は、辻村さんの『ハケンアニメ!』と言う小説の、スピンオフというかなんというか、ハ…
雨穴さん著の小説『変な絵』を読みました。 この小説、ホラーとミステリのハイブリッドで、気味が悪いやら面白いやらで一気読みです。 変な絵 作者:雨穴 双葉社 Amazon 以下、ネタバレしないようにあらすじと感想を書きます。 プロローグは、心理学者の萩尾…
今日は小説『三体X 観想之宙』の感想を書こうと思います。 今回はあらすじも書いてないです。 三体X 観想之宙 作者:宝樹 早川書房 Amazon 日々ネットをフラフラと彷徨っていて、かつ本にも興味がある方はまず間違いなく見かけたことがあると思う「三体」と…
今日は相沢沙呼さん著の小説『invert II 覗き窓の死角』の感想を書きます。 本作、前作までのネタバレはしないように気をつけますが一切情報入れたくない方はご注意くださいませ。 invert II 覗き窓の死角 城塚翡翠 作者:相沢沙呼 講談社 Amazon 霊…
改めて考えてみると、結婚というのは面白いもので、ぼくら世代だともうほとんどは恋愛結婚なわけですが、はじめは「あの人いいなぁ」って感じで気になりはじめ、すったもんだのなんやかんやの押したり引いたりの末に、交渉成立すれば恋人同士という甘い関係…
さて本日は相沢沙呼さん著の小説『 invert 城塚翡翠倒叙集』を読んだ感想を書こうと思います。 invert 城塚翡翠倒叙集 作者:相沢沙呼 講談社 Amazon ぼくはテレビを見る習慣がないんで見てないんですがドラマ化されてぼくの好きな及川ミッチーさんも出…
みなさん、百合はお好きですか? 今日は、逢坂冬馬さん著の小説『同志少女よ、敵を撃て』の感想を書こうと思うのですが、ぼくは第二次世界大戦を舞台とした作品がやや苦手な傾向にあり、この小説が話題になってた頃も気になりつつ読むのを躊躇っていました。…
今週のお題「最近おもしろかった本」 今週のはてなさんのお題が上記の通りなので、最近読んでめっちゃ面白かった小説の話をしようと思います。 相沢沙呼さん著のミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』です。 medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫…
今日は松浦寿輝さん著の小説『無月の譜』の感想を書きますです。 あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつけください。 無月の譜 作者:松浦 寿輝 毎日新聞出版 Amazon 表紙の通り将棋のお話なのですが将棋がわからなくても面白いです。 それより、…
読んでたらちょうどドラマ化されてました。 今日は新川帆立さん著の小説『競争の番人』を読み終えた感想を書こうと思います。 あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつけください。 競争の番人 作者:新川帆立 講談社 Amazon 主人公の「白熊楓」さ…
今日は『香君』という小説がものすごく面白かったのでこの本について語ります。 あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつけください。 香君 上 西から来た少女 (文春e-book) 作者:上橋 菜穂子 文藝春秋 Amazon 著者は、『精霊の守り人』や『鹿の王…
今日は今村翔吾さん著の小説『塞王の楯』を読み終えた感想を書こうと思うんですが、先にお伝えしますとぼく、時代小説で初めて感動して泣いてしまいました。 塞王の楯 (集英社文芸単行本) 作者:今村翔吾 集英社 Amazon 大まかなお話については、帯に書かれて…
このブログは「イラストと雑記と読書感想」と謳っている通り3つの柱があるイメージです(雑記がイラストと読書感想以外の全てを吸収しているところがズルいですけどね!)。 長いことこのスタイルでやってると、新しい読書感想記事を書いた時に、関連記事で…
今日は知念実希人さん著の小説『十字架のカルテ』の感想を書こうと思います。 十字架のカルテ 作者:知念実希人 小学館 Amazon このお話は、精神鑑定医である主人公が、殺人を犯した犯人を相手に、相手が精神疾患なのか精神疾患を装って罪を軽減しようとして…
図書館で予約してたら「ドラマ化決定」ってタイミングで順番が回ってきた小説の読書感想を今日は書こうと思います。 今からだと、また予約回ってこなさそうですねぇ。 荒川帆立さん著の『元彼の遺言状』です。 小説って、自分の読んだ作品がドラマや映画にな…
切なさやら優しい気持ちやら、いろんな感情をグッと持っていかれる小説を読みました。 このお話、余韻がすごいです。 そんな凪良ゆうさん著の小説『わたしの美しい庭』について、感想を書こうと思います。 あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつ…
人類がAIに支配され、虐げられてるとも感じずヌクヌクと暮らしつつ、いつの間にか人間としての尊厳を奪われてるってディストピアものは今や世間に多くあるかと思いますが、こんな痛快でコメディで下ネタなお話はなかなかないのでは!?って思わせてくれた楽…
帯に「不動産ミステリー」って書いてありましが、これはもはや「不動産ホラー」なんじゃないかと思ってしまいました。 あまりに怖過ぎて、早く真相が知りたくてものすごい勢いで読み切ってしまいました。 ジャンルとしては「小説」でいいのでしょうか?主人…
すごく面白いミステーリ小説を読みました。 まさにハラハラドキドキ、こんなにエンターテイメントとして楽しませてもらったのは久しぶりだなと思うくらい、特に後半は時間を忘れて読んでしまってたいへんでした。 知念実希人さん著の『硝子の塔の殺人』です…
ぼくらみたいな日々ネットを使って情報収集したり、なんなら個人で情報発信までしちゃうような人ならだれでもハマりそうな物語の小説を読みましたので今日はその感想を書こうと思います。 誉田哲也さん著の『背中の蜘蛛』です。 以下、あらすじ紹介程度のネ…