【読書感想】『いけない』気持ち悪すぎて一気読みの小説

最近ブログであんまり読書感想記事を書いてないんですが、実は読書は続けています。

今日はあまりに気持ち悪すぎて一気読みしてしまった道尾秀介さん著の小説『いけない』の感想を書きます。

あらすじを紹介する程度のネタバレがあります。

この小説は、目次の後に以下のような使用方法が書かれています。

・まずは各章の物語をじっくりお楽しみください。
・各章の最終ページには、ある写真が挿入されています。
・写真を見ることで、それぞれの”隠された真相”を発見していただければ幸いです。

どういうことかといいますと、基本的にこの小説はミステリものなんですね。

ただ、最後の真相部分が語られず「最後の謎を解くためのヒントとなる写真を残しておくので解読してくださいね」というスタイルになってるんです。

これがまー悩ましい!

こっそりここだけの話、ぼくはネットで検索してしまいました…。

ぼくは探偵には向いてませんね!

んで、どんなお話かといいますとね、「弓投げの崖」と呼ばれる自殺の名所がある街が舞台なんですね。

そこで死んだ人たちの霊に引っ張られてしまうので「崖を見てはいけない」と地元の人たちに恐れられている、曰く付きの場所です。

第一章で、この崖の近くに住む「安見邦夫」さんは、帰宅途中に崖の近くで自動車の運転中に事故に巻き込まれてしまいます。

加害者の集団は、自分達が起こした事故をもみ消すため、邦夫さんの自損事故に見せかけるため、邦夫さんに暴行を加えます。

このことをきっかけに、弓投げの崖周辺で連続殺人事件が起きるのです。

…って感じでお話が始まります。

以後、各章主人公が変わるオムニバス形式でこの弓投げの崖が舞台の奇妙な殺人事件の話が続くのですが、最終章で物語が一本につながり、そして相変わらず写真のヒントは解けず、続きが気になるやら気持ち悪いやらとっても忙しい小説でした。

まるで、ぼくが子どもの頃本屋にいっぱい並んでたゲームブックみたいです。

こーいう参加型の小説、一周回って新鮮だなーって思いました。