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【読書感想】ファミコン囲んでみんなで遊んだことを思い出す『インサート・コイン(ズ)』

こんにちは、りとです。

今日は正月に読んですごく面白かった『インサート・コイン(ズ)』という小説を紹介します!

ゲームライターの主人公がレトロゲームについて記事を書く話

インサート・コイン(ズ)

インサート・コイン(ズ)

 

主人公の柵馬朋康さんはゲームライター歴6年の26歳、79年生まれです。

というわけで舞台は2005年、業界関係者ではなくただのゲーム好きのぼくの記憶では「据え置きゲームや雑誌が売れなくなり始めた!」なんて話題をよく目にしてた頃です。

そんな時期に、ゲームライターとして駆け出しでもなく、一流のベテランでもなく、先行き怪しい業界でなんとかやっていってる柵馬さんが、目標としている先輩ライターや、腐れ縁の小説家と一緒に仕事をこなしたり日々を暮らしていく様子を各章オムニバス形式で綴っていくお話です。

各章で取り扱ってるテーマがファミコン世代にはたまらんのです!

以下、各章のタイトルとともにあらすじをさらっと語ります。

「穴へはキノコを追いかけて」

「マリオのように動くキノコは実在するのか?」そんな阿呆らしい記事を書く話から始まるのですが、取材の中で柵馬さんは「なぜマリオのキノコは動かなければならないのか」「なぜマリオはジャンプするとき手をあげるのか」について考えます。その、意外な理由とは?

「残響ばよえ~ん」

柵馬さんの中学時代のお話です。学校では全く会話しないのだけど、行きつけのゲームセンターでよく会うことから次第に仲良くなっていった女の子がいました。どんなゲームもめちゃ上手い彼女に柵馬少年が唯一勝てるのが「ぷよぷよ」でした。そんな彼女とのやりとりと淡い恋と「なぜぷよぷよはあんなにカラフルなのか?」という話。

「俺より強いヤツ」

「格ゲーのストーリーはあって無いようなもの。それでも戦うのはなぜか?」その謎を解くため、その筋で一世を風靡したリアルストリートファイターにインタビューに行った柵馬さん。そこで聞いたそれぞれのファイターのストーリーとは?

「インサート・コイン(ズ)」

シューティングゲームは「ゼビウス」ですでにフォーマットが完成してしまったという説があるそうです。なんとか新しい要素を取り入れた新作を生み出そうとした結果、弾幕が画面を覆う「無理ゲー」しか作られなくなってしまった…それでもシューティングゲームが作られ続けるのはなぜか?

「そしてまわりこまれなかった」

柵馬さんのもとにずっと交流が途絶えていた、子どもの頃一緒にゲームをやりまくってた親友から年賀状が届きます。そこには一文「ドラクエⅢで最大の伏線が何かわかるか?」とだけ書かれていました。数日後、この親友が自殺したとの連絡を受けます。彼が柵馬さんに伝えたかったメッセージとは?

どうですか?同世代のゲーム好きにはたまらないことないですか?

柵馬さんと同世代なので余計にシンパシーを感じるのかもしれません。

ぼくはこの小説を読みながら、子どもの頃ゲーム好きの友達で集まってみんなでわいわい遊んだりゲームの内容について語り合ったり(その中に気になる子がいたり)した情景を何度も思い出してしまいちょっぴり切なくなってしまいました…!

また、何と言っても物語中に隠された「謎」が解き明かされていくのがとても面白いんです!

ちなみに、このお話の続きが年末に紹介した「ナウ・ローディング」でした。

rito.gameha.com

本当にこの著者さんすごい。

他の本も読もうと思いました!