現在、ブログ友達の木ノ下コノキ (id:kinoshitakonoki)さんところで「ティム・バートン作品を熱く語っちゃおうぜ企画」という魅力的なイベントが進行しています。
参加者さんがティム・バートン作品の二次創作を持ち寄ってワイワイガヤガヤやる企画でして、ぼくも参加させていただいたんですね。
というわけでぼくが描いたのがこちらでございます。
好きな作品たくさんありますが、やっぱシザーハンズかなー?
ぼくも大概ミーハーな映画好きなので、チャーリーとチョコレート工場でティム・バートン監督を認識し「ナイトメアビフォアクリスマスもそうらしい」とあとで知り、「過去にシザーハンズという名作がある」と見たクチなんですね。
実は、確か小学生くらいの頃に金曜ロードショウか何かでシザーハンズ見たことがあったのですよ。でも、その時は話がよくわからず「怖い映画」と刷り込まれてました!
それが、大人になってから見たら「すごい作品」で、ビビったってのも「ティム・バートン作品で特に印象に残ってる作品」となってる所以かもしれません。
ちょっとだけ、あらすじ
僭越ながら「見てないんですよね〜」って方のために少しだけあらすじを書きます。
アメリカ郊外のベッドタウンが舞台なんですよね。
女の子がおばあちゃんに「この町に雪が降る理由」を尋ねて、おばあちゃんが昔話を始めるところから始まります。
町はずれの古城に発明家のおじいさんが住んでいて、エドワードという人造人間の開発に勤しんでいます。
おじいさんは開発途中のエドワードに、仮の手としてハサミを付けます。
しかし、手の完成の前におじいさんは死んでしまうのです。
数年後、ペグという化粧品のセールスレディが新規顧客開拓のため、この古城に訪れエドワードを見つけます。
恐ろしい外見とは裏腹にエドワードがとても優しい心を持っていることを知ったペグは自分の家に連れ帰るのでした。
ぼくはシザーハンズのココに感動しました!
ペグにはキムという娘がいて、「触れたいのに傷つけてしまう」ハリネズミのジレンマ的な切ないラブストーリーになるのですが、この映画はそれだけに終わらない奥深さがあるんですよね。
舞台は、1990年制作映画の中の昔話で登場する町なので、多分1960年代くらいです。
黒人すらまだ差別してた時代に、突如「手がハサミの男」が町に現れる騒動が起きるのです。
キムたちの生活は、明るく、おしゃれで楽しそうなのですが、判を押したように画一的で、それでいて個性を主張するために「色違い」が並ぶため、異常にカラフルに描かれます。
対して古く重厚な趣の屋敷から現れたモノトーンのエドワードのデザインは、いよいよ異質なものとして描かれるんです。
またエドワードは生まれてすぐ1人になったので「今のアメリカの常識」どころか社会性が一切ありません。
「価値観は違えど心根は優しい異邦人を現代社会はどれだけ受け入れることができるか?」
と観る側に問うてくるんですよね!
すごい作品です!
ちょっと塗り方をいつもと変えてみた
そんな真っ黒いエドワードを描くことに際しまして、今回ぼくもちょっといつもと違うことしてみたんです。
イラスト描くとき、普段「①ラフ→②下描き→③線画→④塗り」ってやるんですよ。
でも、ぼく「塗り」の途中で全部のレイヤーを統合してしまうんですね。
なので、線画もガシガシ潰れたり描き足したりしてるんです。
というわけで「②と③すっ飛ばしてみようかなー」ってわけです。
ということで、これがラフ段階でした。
エド独特の「今まで誰かと感情のやり取りをしたことがない純粋無垢な人造人間」感ってすごい難しいですね…。
あと、ハサミを両方とも下向けてたのですが、なんかすごく陰気な感じになったので、右手は上向けてみたらちょっと戦闘モードっぽくなっちまいました!
これにこんな感じで色を置いてみました。
これは線画の上に乗算レイヤーを置いてそこに色を塗ってます。
全部に色が置けたら、レイヤー統合して、あとはパーツごとに塗り塗りしました。
アナログで、不透明絵の具使って絵を描くときと同じ手順ですね。
なんか、いつもよりはこってりしたかなーと思いますが、反面「重さ」は出たかもしれません。
完成作品の狙いに応じて使い分けるのもアリだなって思いました!