『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』ってゲームがあるじゃないですか。
日本ゲーム大賞をはじめいろんな賞を取りまって大ブレイクし、多くのゲームファンを熱狂させ、ネットでもあちこちで絶賛の声を目にしました。
「ニンテンドースイッチ持ってるゲームファンはマスト」なゲームだったわけです。
当然ぼくも購入しプレイしたのですが、結論を言うと「積んで」しまいました。
理由は2つありました。
ひとつは「がんばりゲージ」の存在です。
走ったり壁を登ったり何かすると減ってくスタミナみたいなもので、これが0になると主人公のリンクくんが息切れするんです。
そしてもうひとつは、飛び道具に限らず、剣や盾にも存在する「耐久値」です。
使うたびに減っていき、0になるとそのアイテムは壊れるんですよね。
ぼくは、この2つが常に気になってしまい、目の前に広がる広大なフィールドや謎解きに全く集中できなかったのです。
当然、人の体力は無尽蔵はでありませんし、形あるものはいつか壊れるものです。
「そういうところをいかにやりくりするのかが面白いところだろ!」
と言われれば「おっしゃる通りでございます」
と返すしかありません。
というわけで、このゲームが面白くないのではなく、完全にぼくの不徳の致すところなのです。
しかし、この誰もが絶賛する上質なゲームを「積んで」しまったというのは、ぼくにとってある種の挫折となりました。
「面白かったものしかブログで紹介しない」という信条に反するのでこれ以上は例を挙げませんが、他にも積んでしまったゲームの傾向から「ぼくはオープンワールドで敵を狩る系のゲームは向いてない」という結論に至っていました。
そんなぼくが、性懲りもなく気になってたゲームがありました。
でも「きっとまた挫折する」と手を出さずにいました。
しかし、なんとそのゲームの、DLCも全部乗せ状態のコンプリートエディションがアマゾンで1791円(2020年1月25日現在)という値打ち価格で発売になったんです。
「この値段なら、ちょっと遊んだあと積んでも良いか。」
ぼくはそう考え、ポチりました。
そしてどハマりしてしまったのです。
そのゲームは『Horizon Zero Dawn』と言います。
まずは、ぼくが気になったストーリーについて語らせてください。
多分、現代よりもうちょっと発展した未来の文明が滅んでさらに1000年後の地球が舞台なんですね。
人類は狩猟時代のような暮らしを送っているのですが、人類の天敵がとなっているのがゾイドのような姿をした機械の獣たちなんです。
獰猛で、圧倒的な殺傷力を持った機械の獣たちが跋扈する世界で、身を寄せ合って集落を作って細々と生き延びている人類は、厳しい戒律を自分達に課しています。
そして、掟を破ったり騒動を起こしたものは「異端者」と呼ばれ村から追放され、口をきくことを感じられます。
主人公の「アーロイ」は、産まれた時からなぜか「異端児」扱いされていました。
同じく異端者である育ての親の「ロスト」から厳しい訓練を受けたアーロイは「義勇兵」になるための試験を受けることにします。
義勇兵は一族を守るために戦う誉れ高い戦士のことで、アーロイが異端者でなくなるための唯一の手段なのでした。
ってところまでがオープニングなんです。
もうちょっとだけ、アーロイの旅が始まるところまで語って良いですか?
ノー情報でこのゲームを始めたい人はここまでにしといてくださいね?
義勇兵になるための試験で、アーロイは最高点を叩き出します。
そのことでオープニングからずっと続いていた周囲からのアーロイに向けられていた差別的な視線や言動が一変します。
今までの辛く苦しい日々が報われて安堵するアーロイ。
これからは皆と一緒の暮らしができる…!
ところが、その喜びの瞬間の直後に謎の集団からの襲撃を受けるんです。
最前線で獅子奮迅の戦いを繰り広げるアーロイ。
襲撃者集団を撃退し、皆に英雄と称えられるも、試験中に心を通わせたライバルたちや、育ての親であるロストを死なせてしまうんです。アーロイは、長老から立ち入り禁止区域にも自由に出入りできる「天命の使者」に任命してもらい、襲撃者と自身の出生の謎を追うたびに出るんです。
お分かりいただけますでしょうか?
この、最高にお膳立てされたディストピア感!
そして「主人公出生の秘密と文明崩壊の謎がリンクしてるんですよね?」感!
まるで映像やアクションのカッコよさ目当てで観に行ったハリウッド映画を楽しんでいるかのようです。
こちらの動画をご覧ください。
『Horizon Zero Dawn』 TGS2016トレーラー
一部の映画ファンにはたまらん世界観ですよね…!
そしてこの安定した土台に、安心して全力で乗っかることができるシステムになってるんです。
アーロイのメイン武器は、弓やパチンコといった飛び道具と槍です。
矢などには弾数があるのですが、材料さえあればショートカット機能で一瞬で生産できますし、槍はいくら使っても壊れない!
そしてロストからの厳しい訓練に耐え抜いたアーロイは、いくら走ろうが崖登ろうが疲れない!!
さらに「うーん敵が強いな〜」って時はレベルを上げてアーロイのステータスを上げてやればいい!!!
ぼくはここのところ、完全にどっぷりとこの世界にハマり、メインの話を進めたり、立ち寄った集落で困ってる人を助けたり、機械や山賊に占拠された集落を解放したりしています。
楽しい!
ネットのレビューを眺めていると、ちょっと「親切すぎる」らしく、他のオープンワールド系のゲームをやり尽くした方には物足りないところがあるそうです。
しかし、ぼくみたいに「みんなが手放しで勧めるゼルダを挫折した人」にそっと手を差し伸べてくれる、そんな優しいゲームです。
もう一度、パッケージをご覧ください。
ほら、アーロイが屈強な戦士ではなく、手を差し伸べてくれる女神様のように見えてきませんか?
絶賛プレイ中なので、クリアしてしまった先輩義勇兵の皆さんはネタバレ厳禁でお願いしますね。