「無言館の扉 語り続ける戦没画学生」を見ました

先日の日曜美術館の特集なんですが、鳥肌が立ち続けてヤバかったです。

www.nhk.jp

詳細はぜひリンク先で確認していただきたいのですが、戦死した画学生さんたちの遺作を集めた美術館である「無言館」のお話でした。

特にヤバかったのが、出兵前に最後に描いた作品のエピソードです。

20代前半に描いた作品なのに、めっちゃうまいんですよ。

画学生さんなので当然といえば当然ですが、そんな絵が描けるようになるなんて、どんな濃密な少年時代を過ごしてたんだろう?って思ったんです。

小さな頃から物凄い絵が好きで、物凄い時間を絵を描くことにつぎ込んで大人になって、これから歴史に名を残すような絵描きさんになろうって時に戦争に召集されて死んで…。

どんな気持ちで描いたんだろう?

それを考えると本当にヤバかったです。

でも、きっと絵描きだけじゃないですよね。

当時、スポーツや芸術、なんでもいいんですが自分のやりたいことに情熱を燃やして努力を積み重ねていた若い人たちがいて、その人たちの努力がたくさんに潰れてしまった戦争って、本当にやめた方がいいですね。

今年は戦後75年だそうですね。

戦争の語り部が次第にいなくなって来ている、とよく聞きます。

と同時に「そうは言うけど当時は国民総出で戦争を歓迎してた」とか「我々が見聞きする過酷な状態は敗戦直前で、それまでは日本が戦争してるってよく知らなかった」 とかいろんな話を見聞きします。

ぼくらはまだ、小学生時代に「終戦の頃子どもだった」世代の先生がいらっしゃって、リアルな体験談を聞くことができました。

そもそもじーちゃんばーちゃん世代がリアル「この世界の片隅に」世代です。

いろんな情報をちゃんと取捨選択して、正しく理解したいなぁって思います。

あと、戦争ではないですが、今年はきっと多くの将来のビッグネームを潰してるんでしょうね。

コロナによる自粛で、夢を諦めざるをえなくなってしまった人、大勢いて、その中には、コロナがなかったら20年後くらいに日本を代表する芸術家になってたかもしれない人がいるんだろうなって思います。

「じゃあそっちにお金回してこっちは後回しでいいのか!?」とか、そんな喧嘩がしたいわけじゃないんです。

ただ、タイミングというか、世の流れというか、そういうのって時に本当に残酷だなって思います。

ぼくは自分がロスジェネで少なからずビンボーくじを引いてると思ってましたが、それでも好きな大学でそこに住んでるような生活が送れて、めいっぱい絵が描けて、命を脅かされることもなかったわけで、今もこうやっていられるのでありがたいことっす。