緩く絵と寄り添っていく

昔、ちょっとだけイラストの仕事とバイトを兼業してた時期がありました。

まだWindows XPが全盛期の時代、Amazonが本屋だった頃に、自分が挿絵を描いた書籍がババンと売られていて感動し、レビューに「絵が同人誌」書かれてしょんぼりしました。(探さないでください)

そのまま続けていれば良いところまで行ったかもしれないし、鳴かず飛ばずだったかもしれないし、それはよくわからないんですが、ぼくはそのあとすったもんだの何やかんやがあって地元で就職し、結婚、第一子誕生とイベントが続いて、その頃はまだ働き方改革とかコンプライアンスとか、そんな言葉もなかったし、イクメンって言葉が出始めた頃だったこともあり「これからの男性は仕事も家庭もこなすべし」という世の風潮の最前線で毎日目の前のことを必死にこなして数年を過ごしました。

当時は保育園もまだ高くて、1人預けるのに月3万円くらい払ってて、それはアラサーのぼくにはどえらい出費で、でも熱が出たら有給とって迎えに行って、穴を開けた分の仕事を土日にサービス出勤して埋める感じの毎日で「生きていくのって大変だな…」って思ってました。

でも、そーやって必死で仕事やってたことが基礎になってくれたみたいで、今では本当に仕事が楽しくなってしまって、土日祝日のスポ少で疲弊した心を仕事で癒している今日この頃なのですが、相変わらず絵を描く時間はあんまりなくて、寄る辺がないままそれでも絵を描きまくってた当時のことをたまに思い出してしまったりします。

仕事から帰ってきて、どんなに頑張って家事やっても子どもが寝るのは夜10時前後なんですよね。

あのまま突っ走ってたら、もうちょっとイラストの仕事があったかなぁ、それとものたれ死んでたかな?

でも結局、ぼくのことだから途中で不安になって、当時勤めてたバイト先の社員登用なんかに乗っかってたかもしれません。

そう考えたら、今みたいに隙間にちょろりちょろりとイラストを描いてるくらいがぼくにはちょうど良かったんだろうな、とも思っていて、今後も1日数分でいいので絵が描ける日々が送れたらいいなと今は思っています。

このブログを始める時にデジタルでのイラスト環境も同時に整えて描いてみて「うわ!描けねぇー!」ってなったのもいい思い出です。

ちょっとずつちょっとずつ、亀の歩行ペースでいいので頭に浮かんだものが描けるようになれたらいいなと思います。

なのでぼくは、画家やイラストレーター、その他自分の腕で身を立ててる方を本当に心から尊敬してます。