未来の家族

リビングで子どもたちがそれぞれの端末で別々のYouTubeを見ていると、色んな音が混ざってまるで繁華街の交差点にいるような気分になってきます。

というと見栄を張った感じになりますね。

地方民としては「繁華街の交差点」よりは「ショッピングモールのガレリア」の方がしっくりくるかもしれません。

バラエティ番組とかワイドショーとかの情報量の多さが苦手なぼくは、そんな環境はかなり落ち着かないのですが、ここで「ウルセェ!」とか言おうものなら、それはかつてりと少年がファミコンやってたら「ファミコンばっかりしやがって!」とお怒りになっていた父上の二の舞になるのでグッと堪えています。

「ファミコンばっかりしやがって!」と言われ続けたりと少年がその後どうなったかというと「FF16、夏のボーナスではPS5を買う余裕がないけど、冬のボーナスでは絶対買おう!」とか今からワクワクしている中年になってしまったわけです。

「こないだ正月だったのにもう夏のボーナスかぁ、ということは冬のボーナスだってあっという間だな」と時間の速さを感じられるのも中年になった利点のひとつかもしれません。

ちなみに「ファミコンばっかりしやがって!」な父上は、バラエティ番組や歌謡曲もお嫌いでしたので、実家の茶の間のテレビは時代劇と演歌とNHKしか映っていなくて、つまらなかったぼくはそそくさと自室に篭って妄想の世界に羽を広げて広告の裏に想像(妄想)の世界を構築してたのが今のお絵描きのルーツだったりもするので、何がよかったかなんて結果を見てみないとわからないものです。

というわけで、子どもらがYouTubeばっかり見てても将来どうなるかなんてわかりません。

そうしてぼくは今夜もそっと書斎に引き篭もるのです。