ぼくには、時間があるときTSUTAYAやゲオに行ってごそっと漫画を借りて来て読みふける趣味があります。
最近よく行くゲオに『銃夢』が並びました。
「ああ、映画になったんだったなぁ」って思い出しました。
みなさん『銃夢』ってご存知です?
ぼくにとって10代の多感な時期に読んで感動してしまった漫画作品の1つなんですよ。
というわけで、ちょっと語ろうかと思うんで、よかったらお付き合いください。
銃夢のざっくりしたあらすじ
未来の世界が舞台のお話なんですね。
空中に「ザレム」という一部の特権階級が暮らす楽園が浮いていて、その他の人々は地上の劣悪な環境で必死にその日暮らしな生活を送ってるんです。
ザレム直下には「クズ鉄町」と呼ばれるザレムからの廃棄物に群がる人々が作って栄えた町がありました。
この町で、医者をしている「イド」先生は、ある日ゴミの山から仮死状態の女の子の上半身を見つけます。
銃夢の世界では、サイバー技術と医療が高度に融合してて、お金と技術があれば体のパーツは機械と付け替えが自由自在にできるんです。
イド先生も、そんなサイバネティクス医療専門の先生で、女の子に新しい体を与え、記憶喪失の彼女を「ガリィ」と呼ぶことにします。
イド先生のもとで穏やかに暮らしていたガリィはある時、いつも温厚で人当たりの良いイド先生の「裏の顔」を知ります。
賞金をかけられた犯罪者を狩る「ハンター」としての顔です。
虐げられながらも懸命に生きる善良な人々を守るイド先生の姿に感銘を受けたガリィは、イド先生の反対を押し切り自分もハンターになります。
ガリィには、遥か昔に滅んだとされる火星の古流武術「機甲術(パンツァークンスト)」の記憶が刻まれていました。
ガリィは強敵と戦ううちに少しずつ記憶を呼び覚ましていくのですが、そのことがさらに強敵を呼び、ガリィは熾烈な戦いを繰り広げて行くことになります。
哲学とサイバーパンク
というわけで、銃夢の世界では自分が何者かわからないガリィは、強敵と戦いながら「自分は一体何者なのか?」自問自答する展開が続きます。
一方でこの世界は犯罪が日常化している上に、人間の機械化が容易で命の重みや人と機械の境界線が曖昧になってるせいで「人間とは?」「魂とは?」「心とは?」みたいなテーマとガリィが直面するシーンがとても多いのです。
そんな深いテーマを扱いながらも、紙面いっぱいに広がるサイバーパンク感とめちゃくちゃカッコいいバトルシーン!
これが10代前半の多感な心に強く響いてしまったのです。
ぼくは夢中で読みました。
少しずつ明らかになって行くガリィの過去。
繰り返される魅力的なキャラとの出会いと悲しい別れ。
次第に明らかになる楽園「ザレム」の真実。
そして、巻末のあとがきで語られる「ザレム」頭上に存在する「イェール」という謎の宇宙都市。
熱い!熱すぎる!!
しかし、物語は突然終わりを迎えます。
全ての謎は語られませんでした。
「あとの真実は自分たちで考え掴みなさい」と言われたのだとぼくは納得しました。
納得することにしました。
なので5年後に連載再開した時は大いに喜びました!
銃夢Last Order NEW EDITION(1) (イブニングコミックス)
- 作者: 木城ゆきと
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/04/18
- メディア: Kindle版
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この『銃夢 LastOrder』は『銃夢』の最終巻の途中からを「なかったこと」にして、「その続き」から突然始まりました。
時代は2000年になってたので、ネットなんかで調べてみると、なんか内部でいざこざがあって、無理やり連載終了させたものの、やっぱり描きたかった続きがあったことがわかりました。
しかし『銃夢 LastOrder』は早々に「神羅天頂武闘大会(通称「ZOTT」)」と呼ばれる天下一武道会みたいなものを始めた上に、それがなかなか終わらず、そうこうしているうちにぼくが忙しくなってしまったので読むのをやめてしまってたのです。
というわけで今回ゲオで全部揃ってるのを見て、10代の頃の気持ちを思い出し、読んで見ました。
詳しくは述べませんが、『銃夢 LastOrder』についてどうしても一言だけネタバレを叫ばせてください。
ネタバレ厳禁な方は、ここまでにしといてください。
ZOTT終了と共に完結ってどういうこと!?
ZOTTについては細かく描かれましたが、その他のエピソードについてはダイジェスト版のように語られ、終わってしまいました。
ガリィの過去は!?
ここまで広げまくった風呂敷は!?
とネットで調べてみると、またもお家騒動的なものがあったようですね。
そして物語は『銃夢火星戦記』とタイトルを変え、現在も連載中とのことでした。
わかりました。
こうなったらどこまでもついていきましょう!
望むところです!!