前回の記事の続きなのですが、Bunkamura ザ・ミュージアムの「みんなのミュシャ」と東京ステーションギャラリーの「メスキータ」にも行ってきました。
東京は頑張れば、美術館のハシゴができてホント羨ましいです。
街がぎゅっと圧縮されてるというか、さすが日本国民の10パーセントが住んでるってだけのことはありますね!
Bunkamura ザ・ミュージアムの「みんなのミュシャ」
ラジオ聞いてるとたまにCM流れてたんですが、ジョヴァンナ(id:giovannna)さんのこちらの記事でいよいよ行きたくなりまして。
ほぼ駆け足状態だったのですが、無理やり見てきました!
ミュシャって、アーティストとしての人生がドラマチックですよね。
画家として上京したものの、パトロンだった貴族が没落して無収入となり、食いつなぐためにデザイン会社で働いてたら、生誕祭の夜に残業してる時に飛び込みで持ってこられた緊急の仕事をやったらそれでそのポスターが大ブレイクして、パリ中がミュシャのポスターで埋め尽くされるようになって、でも結局実家に帰ってスラヴ叙事詩描いてナチスに目をつけられるいう…。
朝の連ドラになりそうな勢いです。
展示はそんなミュシャの作家人生を追ってく構成になってて、最後にミュシャが影響を与えたアメリカのポップアーティストや日本の漫画家の作品も見てく構成になっていました。
ぼくがミュシャを意識したのって、桜瀬琥姫さんってイラストレーターさんなんですよ。
PSゲームの「マリーのアトリエ」のイラストレーターさんだというと「ああ、あの!」って方が多いかもしれませんが、ぼくは「グランディーク」という漫画の美しさで度肝を抜かれました。
コミッカーズっていう雑誌のインタビューで「ミュシャが好き」って言われてたんですよね。
それで、ミュシャってどんな人だろう?って思って調べてどっぷりハマりました。
でも、アール・ヌーヴォーって難しいんですよね。
こんなのとか
こんなのとか、ぼくが描くと「ミュシャっぽいイラスト」にしかならないのかちょっとコンプレックスなんですよね〜。
まぁ、それでもミュシャは大好きです。
東京ステーションギャラリーの「メスキータ」
帰りがけに東京ステーションギャラリーのメスキータが目に留まったのでこれまた無理やり行ってきました。
版画家で、美術学校の先生だったメスキータさんは、ユダヤ人だったのでナチスの強制収容所に送られて殺されちゃうんですよね。
ものすごくインパクトに残る、個性的で力のある作品が並んでました。
作家の背景が背景だけに、静かな怒りや悲しみを感じました。
棟方志功さんもですが、版画作品って心にずしっときますね。
だまし絵で有名なエッシャーなんかの恩師だってことで有名なのですが、この人、強制収容所で殺されなければもっと有名な画家になってただろうなって思います。
ミュシャといいメスキータといい、狙ったわけではないのですが、ナチスに苦しめられた作家を立て続けに見ちゃうと、やっぱ争いはよくないな、なんて改めて思ったりしたぼくです。
余談
Bunkamuraのエスカレーターで、見知らぬお姉さんと乗り込むタイミングが重なり「どうぞどうぞ」と譲り合いました。
東京ステーションギャラリーでは、荷物用ロッカー使おうとして「あれこれどこにお金入れるんだ?」とかキョドッてたら、隣にいたマダムが「お金、いらないんですよ」とこそっと教えてくれました。
「東京は怖いところだ」ってよく聞きますが、ぼくは「親切な人も多いなぁ」って思います。
きっと、人が多いからそれだけいいひとも怖い人も多いんでしょうね。!