服を見るのが好きです。
ぼくの父親は頑固一徹オヤジで「男がチャラチャラした格好なんかするもんじゃない」とずっと言われ続けて育ちました。
しかし同時に「二十歳までは親の責任」という信念も貫いた人で、成人式を迎えてからは家族や親族を巻き込むこと以外は何も口出ししなくなり(逆にここには今でも酸っぱいです)、以降ぼくはそれまでの反動から服を買いまくったり髪染めたり色々しました。
色々してきた結果、なんとなく自分の中に物差しができて、自分に似合うものに合わないものもなんとなく見えてきて、以後はその物差しに則ったオシャレを楽しむようになりました。
身ぎれいにするというのは、いいもんです。
ぼくみたいな、そんなに顔面偏差値高くない人間でも「それなり」に見えるようになります。
「人並み」ってのはそれだけで「自分は存在しててい」ていう自信に直結しますよね。
そういう鎧になるところも、服の好きなところです。
セットを作る
さて、そんなこと書いてるとたいそう衣装持ちのように思われるかもしれませんが、実はそ〜でもないんですよ。
ここのところ、仕事着3セット・普段着2セット・部屋着2セット・スポーツ2セットくらいを、春秋・夏・冬シーズンごとに揃えるってイメージで安定してるんです。
組み合わせを変えることでもうちょっとバリエーションが出る感じです。
シーンとシーズンをクロスオーバーさせるともっと色々できます。
カタカナ多めで表現すると、ちょっとかっこいいですね!
で、服を買う時っていうのは、今作ってるセットのアイテムがどれか、洗濯・アイロン・クリーニングでどうにもならなくなった時なんです。
先日のメモ帳アプリ中にある「買うものリスト」の中に「買い替え検討メモ」があるんですね。
そこにピックアップされてるものだけを見にいくんです。
余計なものは見ずに厳選された一点を探すわけです。
なので「これでいい」なんていう余地はありません。
「これがいい」という一点を探すのはとても楽しいですし「これがいい」が詰まったクローゼットはめっちゃ気分がいいです。
でもたまに「これは!」っていう運命的な一点に出会うこともありますよね。
そーいうときは、マイルールに縛られずに買ってしまいます。
自分で課した決まりで勝手にストレス貯めるのもナンセンスかな?なんて思って、そのカテゴリのアイテムに関しては、新しく買い足すのを一回休むくらいのゆるーい縛りでやってます。
こうやって、自分が今どれだけ服持ってるかが常に把握できてて、勝手に服が増えてくってことがないのってめっちゃ気持ちいいです。
店員さんと話をするのも好きです。
これ、もうちょっと正しく表現すると「アドバイスをもらうのが好き」です。
服のことは、服のプロに任せるのが正解だと思うんです。
「自分は素人なので色々教えてください!」っていう方が勉強になっていいですよね。
大人とは
今年ぼく40になるんですけどね、先日店員さんに面白いこと言われたんです。
あるシャツを手に取って「これイイですね〜」って言ったら「このアイテムは、20代くらいの若い方じゃなくて、大人の方にお勧めしたいです!」って仰られたんですよ。
「大人」の年齢って知らぬ間にぼくら世代まで上がってたのかー!って思いました。
こういう発見も、新鮮で面白いもんです。