好きな色は?

…と聞かれると、悩むんです。

これはある種、絵を描く人間の屁理屈かもしれないんですが、色はとなり合う色によって印象を変えるので、単色で好きな色って結構難しいというか、選べないんですよね。

じゃあ「好きな配色は?」と聞かれればこれまた脳裏に浮かぶ「綺麗だな」って思うパターンがたくさんありすぎて悩みます。

なのでぼくは「好きな色は?」って聞かれたら「青です。」と答えるように決めています。

これは、ぼくが高校時代に通っていた絵の教室の先生が教えてくれた「コバルトブルーにモーブとホワイトを少し混ぜた色はどんな色とも相性がいい」という説に基づいています。

でもいちど「この色が好き」って決めると、何かを選ぶ時の指標になるので案外助かります。

ぼくの周りにあるものは、いわゆる「ネイビー」と表記されるカラーのものが多いですし、自然と統一感が出てきて気持ちがいいです。

ただ、着るモノに関してだけは、アオレンジャーにならないよう気をつけています。

ちなみに、インテリアは白、黒、コーヒーブラウンの配色が好きです。

最近、ぼくにとっての1番のストレス発散は、絵を描くことじゃないかもしれないな、って思うことがあります。

あ、絵は描くんですが、ストレスを発散してる瞬間を厳密に切り分けると「絵の具を画面に置いてキレイな配色を作る」ってトコなんです。

いろんな色をこねくり回して「お!」って思った色を画面に置いて「おおー!」ってなるのが楽しくて絵を描いてる気がします。

おそらく、ぼくみたいな配色センスのない人間は、手当たり次第にいろんな絵の具を混ぜてみて置いてみて、いろんな配色に偶然出会わないと引き出しは増えないんだと思います。

と、これは別に自分を卑下してるわけでなく、そーやって引き出しが増えてくことが楽しいので良いんです。

悩みは、なかなか作品が仕上がらないことですね。

これは、いつも嘆いている「細切れの隙間時間」にちょっとずつ進めていることが原因で、目標が「今やってる部分に綺麗な色を置く」という近視眼的なものになりやすいのかもしれません。

なのでぼくがブログにあげてるイラストは、そんな「色置くのは楽しいけど絵が仕上がらんぜ!」という鬱憤を晴らすために、短時間で仕上げて「仕上げる」という満足感を得るための代替物な側面があります。

ぼくのデジタルでのレイヤーの使い方は、ちょうどアナログで言えば「パレットで作った色を画面に置いていって筆を洗うまで」がひとつの新規レイヤーで、「絵の具を乾かす」イメージでレイヤーを統合していきます。

なので「絵の具のかわいた色」は全部1枚のレイヤーになっています。

このやり方、ちょっとアナログで絵の具を使う感覚に似てて楽しいんですよね。

ただ「人物レイヤー」とか「背景レイヤー」とか、パーツごとにレイヤーが分かれてないので、いつも扉絵を提出しているだんやんさんには迷惑かけてます。

なんかちょっと話が逸れちゃいましたが、ぼくはどうやらこうやって色で遊ぶのが大好きなようで、でも、この時間を日々の中で捻出するのはなかなか大変なのに、いざ手に入れた時間は思った以上にあっという間に過ぎてしまうという、これが相対性理論ってやつか…と思う今日この頃です。

…なんて話を、リアルで描いてる絵の絵の具を乾かしてる間に書いてみました。

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