どうということのないしがない人生

名乗る時に「どうということのないしがないサラリーマンです」というフレーズをよく使います。

ドラクエ7のCMで「人は、誰かになれる」ってキャッチコピーがあったのはぼくと同世代のゲーム好きな方ならご記憶にあるかと思います。

まだ何者でもなかった学生時代にあの言葉に出会ってしまうと、なんというか刺さるものがありましたよね。

自分も「誰か」になれたらいいなと思って。

ここでいう「誰か」って、ぼくにとっては物語の中で名前を持った登場人物ってイメージで、つまりモブじゃない存在っていうふうに理解したんですが、そんなことを夢想させてくれたこのコピーは本当に名コピーだな、なんて改めて思ったりします。

パソコンはWindows 98が出た頃で、ASDNがなんやかんやみたいな、まだそんな時代だったのでぼくはらそんなにいろんな情報にもアクセスできず、それでも「誰かになってやろう」と地方で燻っておりました。

でも結局あれやこれやのなんやかんやで地方に居座ってしまい、地元で就職して、家庭を持って、スポ少なんかで苦しい思いもしながらもまー楽しいこともあって、とりあえず健康で、こうやって絵を描いたりブログをかけたりするのもいいかな、なんか思ったりして「どうということのないしがない人生」って言い方は、凡庸だけどちょっと面白い感じがして、とりあえずぼくにはぴったりなコピーだな、とか思ったりしています。