【Kindle本感想】『多動力』参考になる部分も多いけど劇薬だとも思った

「Kindle買ったからKindle Unlimitedで読んだ本の感想も書いていこう」シリーズの第2弾です。

今回は堀江貴文さんことホリエモン著の『多動力』です。

毎日を楽しい事でいっぱいにするための力 

多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)

 

ぼくら世代だとホリエモン事件はかなり記憶に鮮明ですよね。

当然罪を犯したなら償うべきだと思いますが、同じ事をしても某大手企業とかだったら逮捕者が出なかったりするし、今や公文書偽造なんてどこかの国のお家芸みたいになってるのに、当時の報道の仕方は「魔王を封印した」くらいの勢いだったように記憶しています。

歯に衣着せない物言いのせいだと思うし、田原総一郎さんがコメントしてた「君が逮捕された理由は、ネクタイをしないからだ。」というのは「正に!だなっ」と思ったものです。

しかし、そうは言っても空気を読んで吐き出したい言霊をグッとこらえなきゃいけない雰囲気が充満してるのがぼくたちの住んでる国なので、この本の内容も「合う」「合わない」がかなりはっきり別れちゃう本だと思いました。

全部一気に血肉にすると劇薬だな、とも思いました。

ぼくみたいな「ネクタイ締めて働くサラリーマンみたいな働き方は今やナンセンスの極みだ」と断じられてしまう内容なのです。

しかし、細切れにして腑分けして自分のライフスタイルに合うものを取捨選択すれば、ぼくの働き方や生き方にも取り入れることができる部分が多いなーって印象を受けました。

多動力

本のタイトルになってる「多動力」というのは、ゲーム脳解釈でドラクエに例えるなら「レベル99の魔法使いを目指すのではなく、パルプンテまで覚えたら僧侶に転職してメガンテまで覚え、次は武道家に転職しましょう」ということだとぼくは解釈しました。

いろんなスキルを組み合わせて、他に同じ組み合わせを持ってる人がいない人間になりましょうってことみたいです。

そうして「他に替えの効かない人間」となり「他の人でもできることは人に任せ、自分にしかできない事をやりましょう」「人の時間に付き合う事をやめ、自分の時間を生きましょう」と説き、そのための具体的な手法や戦略、考え方が書かれていました。

ぼくでいえば、サラリーマンしながら絵を描いてることもささやかな多動力かもしれないですね。

自分にとって意味のない時間

別に「人の迷惑を顧みず身勝手に生きましょう」ってわけではないように思いました。

自分を殺してたり、何も成長がなかったり、「つまらないなっ」て感じる時間を人生から徹底して排除する事を勧められます。

ぼくは「会議中にスマホを触る勇気を持て」という言葉に本当に勇気をもらった気がします。

「参加していることに意味があるんだよ」って言われる会議とか、実際にあるんですよねぇ、あれ何なんでしょうね?

給料を支払って「座らせとくだけ」って、他にぼくの使い道あるでしょうよ、トイレ掃除でもしときましょうか?って思っちゃう時ありますもんね!

おっと、本の内容に充てられて、普段より少し過激なこと言っちゃいました。

そういう「日本の常識」を「呪縛」呼ばわりしてバシバシ攻めてくるあたりは、痛快ですらありました。

ブログ継続についても参考になりそう

ホリエモンの「メルマガを毎週書く方法」についても書かれていたのですが、これはブログを無理なく続ける方法に応用できるなー、と思いました。

ひとつのことについて、深く探求し突き詰めないと「趣味・特技」と呼んではいけない、みたいな固定観念にもブレイクスルーがありました。

「先生」と呼ばれる人の開催するセミナーや教室に通わなくても、ネットでなんとなくノウハウを身につけ、そこから本を何冊か読んで知った知識でいろんなことに挑戦してもいいかもしれない。

 そんな風にも思えました。

気楽に生きていく

生きてると「しなければならない」「こうでなければならない」みたいなのがいっぱいあるじゃないですか。

言い回しはキツめですが「他者や世の中の空気に絡め取られてがんじがらめになってませんか?」と問われているように思いました。

最終的には「人生の目標」すら「自分を縛るもの」と断じています。

これは、ぼくみたいな「目標を掲げて頑張る」というのがピンとこない人間には福音でした。

しかし、こういうのって「正解不正解」よりは「向き不向き」だとも思います。

なので「全てに同意する」ってところまではぼくの価値観では行けませんでしたが、かなり気持ちが軽くなる本でした。

興味のあることに夢中になって、自分をアップデートして行けそうな気になれる、そんな本だなーって思いました。